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novembre 2007

mercredi, 28 novembre 2007

冷蔵庫の修理

今日は「朝8時から11時までの間に伺います。」というDARTYのアフター・サーヴィスの人を待って、朝からスタンバイして待っていたのですが、さすがに3時間のスパンとなるとなかなか現れてくれない。それでも、ちょうど待機時間の真ん中頃に当たる9時15分に訪れてくれました。そして、プロフェッショナルの目で見て、「修理不能」との判断が1分位で行われ、「修理をするのなら新しいのを買う方が安い」という判断がその30秒後ほどに出ました。書類を書いたりして正味10分程度でアフター・サーヴィスの人は出ていきました。それで60ユーロです。お医者さんで診てもらうとだいたい100ユーロかかるのですが、この診断書は高くつきました。
その場で大家さんに電話をすると、「実際のところいくらかかると言われましたか?」との問いが。その点は確かに詰めて質問していなかった。「修理する方が買い換えるよりも高いとだけ言っていました。」と伝えたところ、すぐに「冷蔵庫のスペースは縦横どれだけだったでしょう。」と。それを伝えると「分かりました。ところで、今日のお昼、そちらに伺ってもよいですか。」「もちろんです。」
13時過ぎに自宅に戻って待っていたところ、初めてお目に掛かる奥様と一緒に大家さんがやってきました。既に奥様がインターネットで当該スペースにちょうど入る冷蔵庫を見つけていた、とのこと。冷蔵庫のスペースの再確認が行われ、大家さん達はそのままDARTYへ。こちらはスパゲッティの昼食をとって職場に戻り、夕方はレセプションへ。西田幾多郎の哲学をフランスで紹介した若い博士課程の研究者の人に対する表彰式でした。その分量にそもそも圧倒される、そんな作品でした(1500ページほどあったか?)。
そして、冷蔵庫は金曜日の午前中に届く、という連絡が大家さんから留守電に残っていました。ここフランスでは何か一つ不具合が生じると、それが正常化するためには1週間は必要です。こんなのに慣れてしまうと、日本のスピードに目が回るかも知れません。

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mardi, 27 novembre 2007

ジョギング再開

なんだかんだと忙しかった一日、ただ、夜は20時には引き上げることができました。というか、20時に打ち切り、2週間ぶりにジョギングを楽しみました。右膝、左膝の様子を探りつつ、ゆっくりとしたペースで走ること約40分間、我が家→Rue de Courcelle→Place du Maréchal Juin→Avenue Niel→Avenue Mac-Mahon→Rue de Tilsitt→Avenue Foch→Place du Maréchal Tessigny→Avenue Foch→Place Charles de Gaulles→Avenue Hoch→Rue de Courcelle→我が家で、6キロ少々の道のりを辿りました。心拍数はほとんど上げずに、とにかく膝の感触を探りながらの試運転、まだ完全復調という感じではないのですが、走ることができる嬉しさを感じました。土曜日に新調した赤いウィンド・ブレーカーを羽織って走っていると、3倍のスピードが出ているような気にさえなります。無理のないよう、また少しずつ積み上げていこうと思います。

Dscn3136歯医者さんに通った後の「B」でのサンドウィッチのテイクアウトがマイブームとなっています。特に、サンドウィッチ「バスク」がお気に入りです。

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lundi, 26 novembre 2007

ボージョレ・ヌーヴォー

昨晩飲んだボージョレ・ヌーヴォーのせいか、今日は朝が辛かったです。一日、メールの処置と水曜日の行事の準備を行い、早々に引き上げてきました。
十分な休息と昨晩の焼き肉のおかげか、膝の方は全く傷みを感じなくなりました。明日の朝から再び走り始めることができるだろうか。とりあえず、忘年会に向けたピアノ・レッスンを終え、明日に備えようと思います。

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jeudi, 22 novembre 2007

grand rendez-vous(歯医者)

今日はお昼休みに歯医者さんに行ってきました。「Grand Rendez-vous(直訳で「大きなランデヴー」)」と言われていた今日は、結構おおごとになるのかと思いきや、治療そのものは30分足らずで終了。二度レントゲンの撮影があり、麻酔も受けましたが、淡々と治療は流れていきました。
既に神経は抜かれているはずなのですが、若干残っていた様子であり、その部分に何かが触れた時には鈍い痛みがあったものの、その部分がまだ「感じる(sensible)」ことを見て取るとすぐに麻酔をしてくれます。中学生時代に通っていた歯医者さんは、こちらが「感じ」ようがどうだろうがガリガリと削ってくれて、そちらの痛みを忘れるために思い切り腿をつねったりしていたのですが、麻酔をこれだけ簡単に使ってくれると痛みを感じなくて済むため、素直に嬉しいです。
レントゲンはデジカメになっていて、取った直後から診療台備え付けの液晶ディスプレイで状態をみることができ、その上で方針についての説明を受けつつ、治療を進めて貰えるので安心です。少なくとも、何も見えない状態で説明だけを受けて治療に了解をするのとくらべればよい。今は日本の方がもっと進んでいるのかも知れませんが、このシステムにも賛成です。
今日は「ひょうたん」にフランス人の方を案内する、という思い切った行動に出て、日本からの出張の方を交えた会食を行ってきました。喜んでいただけたようでよかったです。

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mercredi, 21 novembre 2007

筋肉痛

筋肉というのは使わないと弱るもの。先週土曜日に水泳をした際、よほど使っていなかった筋肉を動かしたということなのでしょうか、月曜日以降、胸や腕の筋肉に猛烈な痛みが走っています。コートを羽織るのに腕を伸ばすのがしんどいくらいで、このひどさには正直なところあきれました。そんなに使っていなかったのか。これは気を付けないと。
膝の方も相変わらず痛いのですが、昨日もらった湿布を貼り付けたら、歩いている時の痛みはずいぶんと薄れました。今週末まではとりあえずジョギングを控え、様子をみようと思っています。
ストライキの方はそろそろ終熄に向かいそうな雰囲気です。

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mardi, 20 novembre 2007

スト7日目

さて、とうとうストが始まってから7日目となりました。まる一週間、よくぞ止めました。そして、みなよくぞ耐えています。そんな今日、サルコジ大統領は市長会の講演で「最後までやる。それが自分が選ばれた理由だ。」と話しています。少々の混乱に怯むことなく改革に向かっていくその姿には、かつての小泉総理を彷彿とさせる、そんなところがあります。直接選挙で選ばれた大統領の強みでしょうか。
今日は公務員もストを行い、学校の先生が40%ほど、ストをやった様子です。まあ、よくここまでストができるものだ、と感心します。
そんな中、事務は粛々と進んでいきました。今日は少し早めの22時終了。明日夕刻開催予定の会議を無事乗り切ることが課題です。

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lundi, 19 novembre 2007

フランスのストライキを巡る日本でのイメージ

午前中、仏国民教育省に行き、午後はストラスブールからのお客様と意見交換、その後23時過ぎまでの仕事となりました。次から次へとメールで仕事が入ってくる。まあ、さすがに師走を控えた11月末だけのことはあります。

今日、今は日本にいる昔の助っ人からメールをもらいました。
今回のストを巡っての日本での捉えられ方が書かれていたのですが、曰く、混乱の根源にはサルコジ大統領がいる、といったイメージだ、とか。その助っ人の捉え方なのかも知れませんが、仮にそれが本当だとしたら、恐ろしく歪曲されたサルコジ像が日本で広がりつつあるということを意味するのでしょうし、民主主義が十分に理解されていないことを意味するのでしょうし、なによりフランスでの捉えられ方とは全く違った見方がされている、ということを意味するのでしょう。
今回の年金制度改革はサルコジ大統領が選挙公約として掲げたものですので、大統領となった後にそれを実施するのは当然のこと。民主主義とはそういうものだと思います。なにより、フランス人の7割がストがあろうと改革を実施すべき、と言っていることからすると、日本での見方は???といった感じです(もちろん、そのような見方が日本における捉えられ方一般ではないのかもしれませんが)。それに、6割を超える人が「ストは正当化されない。」と回答していますし。。。
「混乱」そのものを「悪」とし、選挙公約を実現しようとすることを評価しないという考え方の背景には、目的と手段との関係が曖昧で、次々に手段を目的化してしまう、そんな思考方法が潜んでいるように思います。簡単でわかりやすい図式にすれば、より多くの人に伝えることができる(そして売れる)、そんなところなのでしょうか。若干、思考停止気味な気もしますし、危ない気もします。

さて、明日は公務員がストをします。今日、訪問した仏国民教育省の人によれば、第3共和制時代は公務員にスト権が無かったようなのですが、第2次大戦後、第4共和国憲法序文でスト権が認められ、それが第5共和国憲法に引き継がれたとか。ただ、その人が言うには、「フランスでも警察官と軍隊はストができない」決まりになっているとのこと。最後の一線で良識は守られているようです。ううむ。。。

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dimanche, 18 novembre 2007

ストは続く

本日もストライキは続いている様子でした。片付けと筋トレのあと、パリ近郊はCourbevoieをドライヴし、のんびりと部屋で過ごした後はステーキの夕食。肉の補給を行っておきました。早々に就寝。明日から出張の方と調査が始まるのですが、ストはまだまだ続く様子(一説によると水曜日まで)であり、少々思いやられます。

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samedi, 17 novembre 2007

ストライキの週末にはプールに行こう

ストライキの週末、フランスの人たちはどうやって過ごしているのでしょうか。
午前中、思い切って水泳をしてきました。右膝が今ひとつよくなく、ジョギングには耐えられないだろう、と思い、様々な本等で勧められている水泳でトレーニングしてみよう、と思い立って出かけました。2週間ほど前、左膝が痛かった頃に、水着と水中眼鏡は既に購入済み。地図を片手に家から徒歩10分強のところにある市営プール(Piscine Champerret、36, boulevard de Reims、75017 Paris、Tél. 01 47 66 49 98) へ。晴れ空が広がっているのはいいのですが、空気はすっかり冷えきっていて、まるで真冬です(最低気温は0度だった模様)。
ガラスの温室のような建物に「プール(PISCINE)」という看板が出ていて、受付にはお兄さんが一人座っている。パリ市の職員になるのでしょう。システムは1回2.60ユーロ、10回分の回数券が21.50ユーロ。回数券を買って入ろうとすると、「ここから先は靴を脱いでください」と貼り紙がされたエリアがある。特に何か敷物がしいてあるわけでもなく、冷たいタイルの上を裸足になって扉を開けて入っていくと、すぐそこが更衣室。前を歩いていた男の人についていくと、女性が服を脱いでいる場面に出くわした。ただ、その女性がなんら動じない。脇をみると、更衣用のボックスが並んでいる。服を脱いでいた女性は下に水着を着ている。ああ、そういうことか。こちらも水着を着てきたことから、そのまま服を脱ぎ、タオルや水中眼鏡を入れたビニール袋を持ってプールへ。シャワーの向こうに広がっていたプールは、遊泳用の25メーター1つと子ども用の12.5メーター1つ。25メーターの方には5コースあるのですが、2コース分だけはコースロープが張られているものの残り3コース分には何もない。その中を大勢の人が一見無秩序に往復している。監視員の人に「ここに来るのは初めてなのですが、どういう規則になっているのですか。」と問うと、「車と同じで右側通行です。」との答えが。確かに、コースロープのない3コース分も、水底のラインをセンターラインのようにして右側通行で泳いでいるようだ。ふむふむ。まあやってみよう。
時間帯が悪かったのか、1コースに多い時で8人とか9人とかいった人が泳いでいるので、一定のスピードで長く泳ぐのは無理。クロールであったり平泳ぎであったりと、諸泳法が混在している中では、それに合わせる工夫も必要です。それと、壁の時計が小さく、眼鏡を外すとよく見えない。場合によっては心拍計を腕時計として使うことも要検討です。それに、やはりルールをはみ出して泳いでいる人がいて、そういう人とぶつかったりすると、フランス人らしく自らの正統性だけを主張してきたりするので、(1)そのような事態になった時にすぐに「ここでのルールは右側通行ですよ。」というフランス語を叫べるようにしておく、(2)「触らぬ神に祟りなし」の言葉どおり、そういう人を早めにチェックし、ぶつからないよう心の準備をしておく、といったことも必要です。
およそ1時間の水泳の後、マクドでお昼を買って帰ってきました。体が軽くなって膝の痛みはない。もう少し人の少ない時間を狙って行けば、ジョギングの代替トレーニングとなりそうです。

なお、パリ市には市営のこうしたプールが37カ所存在します。料金体系はいくつかのプール(50メーターを持っていたりサウナがあったり、といった付加価値の高いところ)を除いて共通です。「民業」が入る余地はあまり大きくなさそうです。

午後は昼寝をしたりしてだらだらと過ごし、夕方から空港へ。お客様のお見送りをして、0時過ぎ、帰ってきました。

少しずつストへの参加者が減っているようで、右派のフィガロ紙は1面に表を使ってスト参加者割合の減少を報じていました。この週末、地下鉄はパリを東西に貫く基幹線である1番線は3本に2本が走っている、とのことですが、その他の路線は5本に1本程度とのこと(無人運行の14番線はさすがに100%でした)。バスはだいたい40%位が走っている、とのことです。明日は少なくとも続けるのでしょう。明後日の月曜日、どのあたりに落ち着けるつもりなのか、組合の判断にも要注目です。

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vendredi, 16 novembre 2007

スト3日目

朝、歯医者さんで20数年前に冠をかぶせた歯を診てもらいました。冠がずり落ちてきていたことから何とかした方がいいだろう、との助言があり、レントゲンを撮ってもらったところ歯石の蓄積がみられる、放っておくと歯根までやられる可能性があり、そうなるとインプラントをしたり、と大変なことになりますよ、とのことでした。日本に帰ってから抜本的に直してもらうことも考えたのですが、日本に帰った後は歯医者さんに通う時間を捻出するのが大変だろう、職場からも自宅からも徒歩5分のところに歯医者さんがあるうちに治療を受けてしまっておく方がよい。若干費用がかかったとしても機会費用と捉えれば何ということはない、と思いを巡らせ、治療をお願いしました。年内には治療も終わるだろう、とのこと。とりあえず今日は古くなった冠を外され、歯根の神経部分の詰め物の消毒が行われました。次回は少々大がかりな治療になりそうです。

ストライキも3日目になると随分と組合の姿勢も柔らかくなってくるのか、鉄道の運行割合も高まってきた様子ではあり、テレビのニュースでは地下鉄も25分に1本はやってくる、と報じていました。とはいえ、当然のことながら、乗れない人が出ている様子ではあります。同僚に聞いたところでは、夕方のラッシュの時間帯にぴたっと運行を止めるというえげつないこともやっている様子であり、家に帰る時間の選択もなかなか難しそうでした。そんな同僚たちも帰って行った職場を24時頃まで守って仕事に追われました。2008年まであと一ヶ月半。いよいよ忙しさも本格化してきます。

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jeudi, 15 novembre 2007

スト2日目

今朝は大変冷え込み、朝、少しジョギングをした時にも、モンソー公園から帰ってくる間に体が冷え切ってしまう、冬本番がとうとうやってきたか、と思わせてくれるような寒さでした。股引と長い裏地付きトレンチコートとマフラーの出番です。
ストライキも2日目に突入しました。お昼前、会議でエッフェル塔の近くに行った時には、特段道が混んでいるという印象もなく、帰りもそうだったのですが、夕方17時頃から21時頃までの道の混み方は酷かった。20時に一旦家に帰るためにオフィスを出て行った同僚が15分ほどして戻ってきました。聞けば、職場の駐車場から車を出したのはよかったが、道路の上の車の列が全く動かず、10分ほど待ったにもかかわらず道に入っていけず、諦めて戻ってきた、とのこと。そんな渋滞も21時半頃には解消されていましたが、それにしても数時間に渡って無駄なエネルギーが費やされている。全くストって。。。
少しずつ地下鉄や国鉄の運転率が上がってきています。政労使の協議も着々と進んでいる様子。明日はとりあえずもう一日ストがあるようです。
それにしても、職場まで歩いていけることのありがたさを痛感します。

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mercredi, 14 novembre 2007

スト当日

待ちに待ったスト当日、車で通ってきた人が若干遅刻したりはしていたものの、まあ、平穏に過ぎていきました。お昼にケバブ屋に行って満腹。夜は20時30分からのレセプションがあったりして、結局、スージーに23時に入れてもらうなどという暴挙に出て、帰ってきたのは0時を過ぎていました。レセプション会場で桃井かおりさんを目撃することができたのが今日の最大の収穫でしょうか。
フィガロによれば、世論の71%が改革を断行すべし、といっている、とのこと。交渉も始まったようです。いつまでこのストが続くのか注視していきたいところです。

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mardi, 13 novembre 2007

大学の封鎖

今朝は7時45分から8時半過ぎまで、事前のストレッチ・筋肉ウェイクアップ体操、事後のストレッチも含め、トレーニングを行いました。モンソー公園6週を前回は34分14秒だったところ、33分ちょうどで走り終えることができました。心拍数は若干高めではあっても、以前ほど限界が近いわけでもない。こうやって少しずつ体が進歩していくのを感じるのは嬉しいです。

いよいよストライキが始まりました。今日の20時から国鉄が、明朝からは地下鉄が、それぞれストップします。帰っていく同僚たちの合い言葉が、「明日の朝は頑張って(Bon courage, pour demain matin)」でした。さて、どんな騒ぎになりますやら。

さて、今回のストでは、全部で85ある大学のうち15ほどの大学で学生によって構内封鎖が行われている模様です。新聞の写真によれば、椅子や机で文字通りのバリケードがつくられていました。
封鎖を主導する学生団体の主張は、この8月に議会で可決・成立し、大統領名で公布された大学改革法「大学の自由に関する法律」の撤回、という大胆なものです。そもそも同法律は法案段階ですったもんだがあり、閣議決定の日を1週間ずらして関係団体との調整を行った、といった経緯があり、その関係団体の中には学生団体も入っていたはず。一体どうしたのだろう、と思っていたら、今回、同法案の撤回を訴えているのはさらに左派の学生団体だとか(7月の交渉時には社会党系の団体だったようです)。
当該学生団体によって強く批判されているのが、大学への産業界からの寄附を許すという同法の規定であり、「大学の民営化につながるものだ」「産業界の望む教育・研究しか行われなくなる」「収益の低い学部・学科が閉鎖になる」といった反発を呼んでいる様子です。我が国の国立大学法人化の際に行われた議論と大変似ていますが、それを学生たちが声高に叫んでおり、実力行使に出ているあたりが彼我の違いということになるでしょうか。他方で、以前は寄附講座さえできなかったのですから、議論の出発点がそもそも違っているような気もします。それに、反対論が机上で思いつくような内容ではあり、政治運動の一環に過ぎないような気もします。
ともあれ、学生団体は3週間ほど前から少しずつ反対を叫んでおり、ちょうどタイミングよく今回の鉄道関係者のストがあったことから、これと共闘するという路線を選択したもののようです。「共闘」の中には「駅の封鎖」というオプションもあり、テレビ・ニュースでは実際にトゥール駅を封鎖しようとした学生たちの姿が見えましたが、機動隊が難なく排除していました。

フランスらしいなぁ、と思うのが、大学封鎖に反対する学生たちがまたまとまって行動を開始している、とのこと。そして、その様子を右派のフィガロ紙が大きく取り上げていることでしょうか。
一方、左派のル・モンド紙でも、今回のストに対しては世論の55%が反対している、という調査結果を載せているところを見ると、今回のスト、ストライキ実施者たちの側にあまり分がなさそうです。まあ、そもそもサルコジ大統領の選挙公約だったわけですから、仕方がないのでしょう。また同紙が、鉄道関係者が学生による駅の封鎖に反対している、という記事を載せているあたり、同紙の傾向よりも左の連中が行っていることに対しては批判的、ということなのかも知れません。

明日以降の事態の推移が楽しみです。

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lundi, 12 novembre 2007

何となく落ち着かない社会情勢

年金制度改革を巡って、今度はこの水曜日、再び国鉄をはじめとする公的機関がストライキを行う様子です。問題の所在は、通常40年は負担金の支払いを続けなければ年金受給資格が生まれないところ、一部公務員については早期退職が認められている(従って、40年支払わなくとも年金受給が可能)という制度になっている、という点を改めることをサルコジ大統領が主張している、という点であり、一部公務員の皆さんも40年は支払って下さいよ、という制度にしようとしているところ、その一部公務員の人たちが反対している、というのが構図です。
この特別な取り扱いについては、1995年にも見直しが計られたのですが、その時には1ヶ月以上のストライキが続く状況となり、当時パリにいた自分も自転車を購入した記憶があります。今回はそこまで深刻化していないのが現状ですが、水曜日以降の見通しは不透明です。
それでは、そういう一部公務員の人たちとは誰か。13日付けのル・モンドがわかりやすく特集してくれています。
「オペラ座及びコメディー・フランセーズ」が冒頭に出てくるのがおもしろいところ。オペラ座の職員の早期退職制度は1698年、ルイ14世が王立ダンスアカデミーに認めた合意に遡っており、それによれば、15年在籍すれば退職でき、ダンサーは40歳で退職可能(42歳までには退職)、合唱団は50歳、舞台装置係は55歳で退職可能、となっています。舞台装置係を除き、まあ妥当なところなのかも知れません。
他方で、パリ市営地下鉄(RATP)の職員や国鉄(SNCF)職員については、世論もそこそこ厳しい目を注いでいます。運転手の場合50歳、整備技師の場合55歳、というのが退職可能年齢となっており、それを引き上げること(そして、負担金支払いを40年間行うようにすること)が改革の主眼のようなのですが、それに対しては既得権保持者の間では強い反対があるようです。その他の部門で仕事をする、ということは考えられないのでしょうか。なかなか不思議なことです。
Dscn3036何となく落ち着かない社会情勢の中、久しぶりに23時過ぎまでの仕事となりました。2008年に向け、少し自分自身にねじを巻く必要がありそうです。写真は、夕食で食べたジョエル・ロビュションの電子レンジ食品。さすがに三つ星の味を期待したのはおろかでした。フルーリー・ミションのレンジ食品では、結局のところ「クスクス」が一番かも知れません。

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dimanche, 11 novembre 2007

バスティーユ界隈の散策

朝はモンソー公園を6周、昨日よりも少しペースを上げてのトレーニングとしました。昼からオペラ・バスティーユへ。「トスカ」のBキャストでの公演を観ようと、開演2時間前から行列に参加しました。
ここで行列するのも久しぶり。11年前には学割チケットを求めてよく並んだものでしたが、今回はその手は使えないため、正規料金の行列に並ぶこととなり、待つこと1時間。開演1時間前になって窓口がオープンし、一人一人窓口のところに呼んで貰えます。よしよし、と思っていたら、前の順番の人たちに係員がなにやら告げている。聞くと、「70ユーロ以上の席だけになります。」前のグループは英語を話す学生のような集団で、その条件を拒否していました。すると、こちらに順番が回ってきた。そして、やっと窓口に呼ばれたところ、こちらの条件では130ユーロの座席しかない、とのこと。いかにサミュエル・ラミーが出るとはいえ、さすがに130ユーロは払えず。結局、観劇は諦めました。
カフェで悔しさを落ち着かせた後、バスティーユ界隈を散歩。フォーブール=サン=アントワーヌ通り、アンティーク風家具屋が並ぶパッサージュ、ロケット通り等々、街の若い雰囲気を楽しむことができました。
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再びバスティーユ広場まで戻ってきたところで雨が降り出し、カフェ・ファルスタッフで雨宿り。その後、バスティーユの地下駐車場までもどって車で街に出たところで大雨となりました。車が洗われるような雨も15区まで戻ってくるまでにはあがり、日本食材屋へ行って久しぶりに「かがやき」のお米を購入し、帰ってきました。
ゆっくり過ごすことができた日曜日。ラジオでは明日から始まる週がストライキの連続になることを報道しています。さてどうなりますことやら。

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samedi, 10 novembre 2007

トレーニングの再開

今日はパリ国際大学都市日本館で行われた囲碁のレクチャー・デモンストレーションを見に行ってきました。40人程度の人が集まって、熱心にルールに聴き入り、対局していました。残念ながら囲碁を全く知らない自分は、本家から来た人間として失格です。熱い碁会所と化したパリ日本館は16時頃に失礼し、買い物に向かったのですが、土曜日の夕方のパリを車で動くなどという愚挙に及んでしまったことをつくづく反省しました。渋滞と駐車場の不足にはあきれかえります。それでも日本食材屋での買い出しを行った後、一旦家に帰ってきて、改めて近くのスーパーに出かけて日用品と来週の食料等の購入。夜はこちらに来て初めての経験となるでしょうか、ステーキを焼いて食べました。体が肉を欲していた。その訳は、今朝、6キロを無事に走ることができたことでしょうか。
膝の痛みもなく、快調に走り続けることができたことに感激。再び計画的に走ることができそうです。とはいえ、さすがに、体が重くなっていました。それと「暖機運転」の大切さを痛感。2周目にダッシュを行ったところ、あっと言う間に息切れがして駄目になってしまった。後でパソコンでみたところ、その間の心拍数は理論上のMAX値を超えている(腕時計の方に送られてきていた情報では85位だったのですが、何か間違いが生じていた、ということなのでしょう。機械よりも自分の体を信用してよかったです)。若干強度を上げたトレーニングは3周目以降とするのがよいのかも知れず、また、鈍った体に少しずつ目覚めてもらうようにするために、明日から再び少しずつ走っていこうと思います。

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vendredi, 09 novembre 2007

スージーの誕生日をお祝いした

朝、来週出張予定だったトゥールーズの大学の先生から、14日に開催予定だったミーティングは学生が大学施設をブロックしている関係で開催できそうにありません、との連絡が。。。
ここ数日、大学生が夏休み前に成立した「大学の自由に関する法律」を撤回せよ、という主張をもとに、大学施設を封鎖する、といったことが行われており、全85大学中、10大学にその動きが広がってきているとか。トゥールーズの大学は中でも動きが活発なところだそうです。
さて、そうなってくると出張キャンセルの手続きを関係機関各所と行う必要が出てくる。飛行機会社もeasyJetなどを使っているとそもそもキャンセルができない(もちろんお金も返ってこない)ということとなってしまいます。ううむ。
その他、相変わらず細々とした仕事を終えた後、夜はスージーのレストランへ。以前、さりげなく聞いておいたスージーの誕生日は明日。それをお祝いするため、花束とともにお店に行き、今日はこれまで頼んだことのないもののみを頼む、というルールのもと注文を行い、花束贈呈式&お祝いの歌を参加者6名で斉唱。スージーもよほど嬉しかったのか、餃子がサーヴィスで出てきたほか、パイナップルが最後に出てきて、お別れのビズーもありました。ちょっといいことができたようで、こちらまで嬉しかった週の終わりの会食でした。さて、明日は走れるかな。。。

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jeudi, 08 novembre 2007

食欲の秋

昨日の午後・夜・そして自宅に帰ってから、気合いを入れて作った出張レポートを関係者に回覧。その後、東京から注文があった資料の作成、と、溜まった事務の片づけに忙殺される一日でした。暗かった未来にも少しだけ光が差してきましたが、夜明けはまだまだ遠いです。
昨日の韓国焼き肉に続いて今日は「えびす」で中華料理の歓迎会。牛肉とニンニク芽の炒め物はスタミナが付きそうです。肉を沢山食べることで、膝の痛みの方にも何かしら良い影響が出てくれたらよいのだが、と思いつつ、家に帰ってきてから体重を量ったらベスト68キロのところが73キロと表示された。。。食後すぐであることや部屋着の重さを差し引いても、ちょっとまずいなぁ、という重さ。少し減量しなければ、さらに膝に悪影響がでそうです。。。

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mercredi, 07 novembre 2007

再発

朝、モンソー公園を5週。そして、5週目に左膝にまた違和感を感じました。家に帰ってシャワーを浴び、背広に着替えて職場に向かう時、改めて例の痛みが戻ってきて、若干暗澹とした気分になりました。やはり一度痛めるとなかなか回復しないのか。
そんな気分を晴らすためもあって、夜、久しぶりに「名家」に韓国焼き肉を食べに行きました。牛肉のピリ辛スープが大変おいしく、豚三枚肉に舌鼓をうち、牛焼き肉と豚肉ピリ辛焼きで満腹しました。久しぶりに肉をしっかりと食べた感じです。やはり時々はこうやって肉を食べておく必要がありそうです。早く快癒してくれればよいのですが。。。

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mardi, 06 novembre 2007

かなえられない未来予想図

駐在員の仕事で一番困るのは、ある程度計画的に仕事を進めようと青写真を書いていても、次から次へと湧き上がる新規課題のおかげで、青写真がまさに絵に描いた餅となり、結局、いつまでたっても忙しさから解放されない、というところでしょうか。それでも東京の忙しさに比べたらましなのでしょうが。
今日も3つほどかたをつけた仕事があった一方で、大きいのが1つ、細々としたのが4つほど増えていきました。メールを処理しても処理しても溜まっていくのには閉口します。速くも年末に向けてのダッシュが始まったような気配があります。

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lundi, 05 novembre 2007

月曜日の憂鬱

月曜日の午前中というのは、本当にせわしなく時間が過ぎていきます。特に、9時30分の始業から最初の1時間が勝負時。あらゆる事柄が降りかかってきます。
今日は、まず要処理メールが10通ほど溜まっていました。すぐに返事ができるものは返事をし、そうでないものは4段まで表示できるようにしたタスクバーの上でとりあえず開いたままとしておきます。そして、一つずつつぶしていこうとしていると、次は電話で様々な案件が次から次へと降りかかってくる。今日は、ある日本語振興団体のフランス語名称を教えて欲しい、ある国際機関の局長の電話番号を教えて欲しい、といった問い合わせ、日本に行くことになっているフランス人の団体から日本でお世話になる人をビュッフェに招きたいので招待状を届けてくれないか、との依頼、金曜日に送ったメールの趣旨に関して金曜日に休んでいた人からの問い合わせ、国民教育省の人にパンフレット等の諸資料を送付するレターの作成、税関で画材が止まってしまった画家の人への支援の在り方の相談、明日の昼食会のアレンジ、職場で飲む水の注文などということをやっているうちに午前中が終わっていきました。その間も処理が必要なもの、そうでないものを含め、メールが着々と届いてきます。ちょっと腰を据えて取り組まなければならないレポートがあるのに、全く手を付けられないまま終わってしまう。午後も似たような調子で過ぎていくと、さすがに気持ちが滅入ります。多難な週の幕開けです。

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dimanche, 04 novembre 2007

フランス語のシャワー

今日はお昼と夕方、フランス人と一緒にお昼を食べたり買い物に行ったり、といったことをしました。
お昼はモンマルトル近辺の「殉教者通り」にあるイタリアン・エピスリー(Epicerie Fuxia, 51, rue des Martyrs, 75009 Paris)で、酢漬け野菜の盛り合わせにボスケッタ、コーヒー・デザート。日曜日も開いているイタリアンというのは貴重。レシートによれば朝は9時から、夜は22時まで開いているそうですので、いろんな使い方ができそうです。
その後、歓楽街のイメージが強いモンマルトルの大通りを渡って少し上がっていったところのアベッス広場(Place des Abesses)そばのカフェでお茶をしましたが、大通りを一本はいると確かにシックでおしゃれな界隈となり、いかがわしい雰囲気はまるでありません。ちょっとびっくりしました。
フランスのグランゼコール事情について話を聞いたのですが、「入学までは良い点数を取ることだけを目指した勉強で、入学後は勉強しなくなる。」と話しているあたり、日本のいわゆる一流大学と事情はあまり変わらないかも知れません。また、「研修」が必修科目となっている様子ですが、企業の側からすると低廉安価な労働力であり、そのまま採用に至る例は稀、という話を聞いたりすると、文字どおり「インターン」だった医師たちと同じだなぁ、と思ってしまったりします。一番驚きだったのが、エコール・ド・コメルス(商業学校)での勉強は「知的なものではなかった。」と回顧していたことで、大学とグランゼコールの二重システムについての評価は難しいなぁ、とつくづく思った次第です。
さて、夕方はルーヴル地下のショッピング・センターで、l'OccitantとResonanceで買い物。Virgin MegastoreでSempé et Gossignyのマンガを数冊購入。水木しげるの「のんのんばあ」が仏語訳されて売られていたのには驚きました。あと、谷口ジローの「坊ちゃんの時代」はフランスでも人気が高いのだとか。こちらは今度日本語版で読んでみようと思います。
家に帰ってきてからは「ガンダム」のDVDを観ながら、ストレッチをしたりメールを書いたり、と、贅沢に怠惰な時間を過ごしました。午後半日、フランス語のシャワーを浴びているとさすがに疲れもします。そういえば今日は午前中ずっとぐっすり眠ることができたのですが、これも「超回復期」故の爆睡だったのでしょうか。時には走らず体を休めてみることも必要です。

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samedi, 03 novembre 2007

トスカ(TOSCA)@バスティーユ

今日は19時30分からのバスティーユはトスカに向かいました。11年前、はじめてオペラに触れたのがバスティーユでのこの演目です。演出はどう変わっているだろうか。楽しみにして出かけました。

Tosca
Melodramma en trois actes (1900)
Livret de Giuseppe Giacosa et Luigi Illica d’après la pièce de Victorien Sardou
En langue italienne

Direction musicale(指揮): Nicola Luisotti
Mise en scène(演出): Werner Schroeter
Décors et costumes(大道具及び衣装): Alberte Barsacq
Lumières(照明): André Diot
Chef des Choeurs(合唱指揮): Peter Burian

Floria Tosca(トスカ): Catherine Naglestad (A) / Sylvie Valayre (B)
Mario Cavaradossi(カヴァラドッシ):Vladimir Galouzine (A) / Marcus Haddock (B)
Scarpia(スカルピア): Franck Ferrari (24, 26, 29, 31 octobre et 3, 8, 17 et 20 novembre) / Samuel Ramey (25, 27, 30 octobre et 2, 5, 11, 13 et 16 novembre)
Cesare Angelotti(アンジェロッティ): Wojtek Smilek
Spoletta(スポレッタ): Christian Jean
Il Sagrestano Jean-Philippe Marlière
Sciarrone Yuri Kissin
Un Carceriere Christian Tréguier
A) 24, 26, 29, 31 octobre et 3, 8, 13 et 17 novembre
B) 25, 27, 30 octobre et 2, 5, 11, 16 et 20 novembre

Orchestre et Choeurs de l’Opéra national de Paris
Maîtrise des Hauts-de-Seine/Choeur d’enfants de l’Opéra national de Paris


まず、1枚余ってしまったチケットの処理のため、当日券売り場の行列に行ってみたものの、「2枚はないのか」という質問ばかり。2枚持っていた老夫婦のチケットは130ユーロの一番いい席であり、値段故に完全に敬遠されてしまっていました。ダフ屋が何度か見に来てくれましたが、やはり彼らへの転売は気が引ける。しばらくすると、もう一人、チケットを売りにおじさんがやってきた。聞くと50ユーロの席を2枚持っている、とのこと。彼にも買い手が付かない。「1枚だけなのか」との質問が飛んでいる。そこでおじさんと相談。「そちらの2枚、あるいはこちらの2枚が売れたら、残った1枚を相手に譲る、というやり方にしませんか。」交渉成立。ただ、当日券売り場では買い手が付かなかったことから、開演30分前、劇場正面入り口の方に向かいました。結果、ブルジョワ風淑女2人に対しておじさん所有のチケット2枚を譲ることができ、おじさんには自分が持っていた1枚を譲ることとなり、一件落着。おもしろい経験をすることができました。

さて、今回の演出、幕が開くとマリア像が右手前に立っていて、左手奥に大きな絵が描かれた額が置かれている。あれれ、何となく観た記憶があるぞ。もしかして16年前と同じもの?。開幕前におじさんと話したところでは、この演出は2003年に強い批判を受けたものではないか、とのこと。自分が観たのは1996年、それにしては似ているなぁ。第1幕と第2幕の幕間、プログラムを買いに行き、そこに掲載されていた写真で疑問が氷解しました。この演出は1994年に初演されたものであり、従って自分が11年前に観たものと同じもの。ただ、2003年には左手奥の絵が描き直され、デューラーが描いたような端正な顔立ちの女性の絵となった(以前は悲嘆に暮れて顔がすっかり崩れたような女性の絵でした)。2003年に批判されたのは、この絵の描き直しだった模様。自分としては今の絵の方が好きですが、今の絵の問題点というものもあるのでしょう。なかなか難しいものです。
ちなみに、かつてドミンゴもこの演出で歌っています。プログラムを眺めているうちに、そうだ、マリア・グレギーナがトスカだったなぁ、などと懐かしく思い出したりもしました。
ちなみに、第2幕は陰謀や監視を象徴するような複数の小窓の向こうで機械的な仕草が演じられ、第3幕は全体に傾いた数枚の板の上で処刑が行われ、真ん中に空いた大きな穴に向けてトスカがダイヴします。現代的といえば現代的なのかも知れませんが、象徴的なこの舞台、そもそもの原点だから、ということを差し引いても、自分は大好きです。それに照明がとにかくきれい。第2幕最後の場面、ロウソクに照らされたトスカはラ・トゥールの絵のようで、その静かな美しさには息を呑みました。

そんな大好きな演出の中、タイトル・ロールは昨年、ここバスティーユでサロメを熱唱・熱演して下さったネイグルスタッド様です。オーケストラの大音響にかき消されない芯のある歌声はそのままに、ドラマティックなトスカを熱演してくださいました。凛とした美貌、スタイルの良さ、美しさに磨きがかかったようで、胸の大きく空いた衣装はこの人のためにあるのではないか、と思えたくらい。トスカのような役は本当に役者を選びます。昨年来、楽しみにしていたのが見事に当たり、大満足でした。しばらくパリ・オペラ座への登場予定がなさそうなのが残念です。
恋人のカヴァラドッシ役のガルジーヌ氏は当初力みがあり、くぐもった声で、音程も少々フラットしている様子だったが、尻上がりに調子を上げていき満足の歌唱。ただ、しみじみ思ったのですが、カヴァラドッシというのはあまり報われない役ですね。第1幕でトスカと絡むいくつかの二重唱の後は、第3幕のアリアまでこれといった歌がない。第2幕後半では拷問を受け、第3幕では本当は助かるはずなのに何故か射殺されてしまう。気の毒な役回りです。
そんなカヴァラドッシよりも、トスカとの絡みという点では悪役スカルピアの方が魅力的です。時代劇に出てくる悪代官そのもののようでもあり、トスカの体だけが目当ての単純なセクハラ野郎と捉えることも可能かも知れませんが、「ちょい悪」を遙かに超えてある意味「単純に悪い男」というのもよい。その意味では、フェラーリ氏はまだスカルピアは荷が重かったかも知れません。2年前にここで「ラ・ボエーム」のマルチェッロ役で聞いた時には、同行者が「色気を感じ」ており、今年の2月の「ホフマン物語」での一人四役バリトンや、4月の「シモン・ボッカネグラ」で立派な悪役を演じてくれたのですが、今回の悪役は今ひとつ。声がちょっと疲れていたのか弱かったのも原因だろう、とは思いますが、ここまで「単純に悪い男」を演じるにはもう少し修行が必要なように思います。

音楽には時々ちぐはぐな感じを持ちました。オーケストラは少々雄弁すぎるくらいであり、またテンポが揺れるので歌手たちも合唱団も若干歌いにくそう。こういう演目では、もっと歌手を前面に押し出してくれ、音楽は背景に下がってくれる方が、聴いている方としては安心でき、心地よいのですが。。。その点だけは少々残念でした。

とはいえ、やはりこういう演目の場合、タイトル・ロールがよければそれが全体的な満足度に直結します。冒頭のおじさん(イギリス人だがフランスで40年近く生活しており、何度も日本を訪問しているらしい)も、「Glad to come」と言ってました。11年の月日を経て初めてのオペラ演目にここで再び触れることができ、その公演がすばらしかった。嬉しい土曜日の夜となりました。

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vendredi, 02 novembre 2007

Running Conseil

万聖節の休日と週末に挟まれた今日は、橋休みを取った人も多かった様子。一日、平穏に事務を行いつつ、昼は昨日見つけた職場のすぐ近くのランニング・グッズ専門店で、夜はカルフールで買い物をすることさえ出来ました。
職場のそば(我が家からもすぐ)のランニング専門店は、Running Conseilというところ。フランス国内に20店舗を展開する、ジョギング専門店です。店員さんが全員、ジョギングを実際に行っている、ということも謳い文句にしており、確かに背筋のしゃんとした体育会系のお姉さん・おばさんたちで店が仕切られていました。こんな近くにあったんだ。ポルト・マイヨの近くまでわざわざ行く必要もない。良いお店を見つけました。
といいつつ、実は左膝の調子が今朝方からあまりよくありません。そんなこともあって、今夜のトレーニングは行わず。明日はどうなっているだろう。少し心配です。

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jeudi, 01 novembre 2007

20キロの壁をブローニュでこえる

今日は思い立って20キロの壁に挑戦。いつものモンソー公園だと単調さが原因となって根気が続かないため、午後一番でブローニュの森に出かけました。
「bois_de_boulogne.pdf」をダウンロード
パリ市のHPでダウンロードした地図を片手に車で乗り付けていくのですが、なかなか場所が分からない。二つ並んだ池の間に車を停められるスペースがあったのを活用し、おそらくここがLac SupérieurとLac Inférieurの間に当たるのだろう、という予想をもとに、ブローニュの森のスポーツ・コース(2500メートル)を探し当て、そこに入り込んでいったのですが、このスポーツ・コース、家族や恋人同士で自然観察も兼ねたトレッキング・アスレチックを楽しむのには良さそうですが、正直なところジョギングには向いていません。なにより、どちらに向かって走ったらいいのかがすぐ分からなくなる。
ということで、こちらは早々に諦め、Avenue de l'Hippodromeをロンシャン競馬場に向かいました。土曜日・日曜日・祭日はこのAvenue de l'HippodromeとAllée de la Reine Margueriteの一部は自動車が入れなくなります。おかげさまで広い車道のど真ん中を走っていくことができる。ロンシャン競馬場までは、思っていたほどの時間はかかりませんでした。こういう森の中を行く道は、実際に昼の時間にゆっくりと自分の足で走ってみてはじめて土地勘がつかめます。
ロンシャン競馬場の周囲の道は2車線なのですが、1車線は自転車専用道路となっていて、ツール・ド・フランスよろしく自転車軍団が風を切って走っていくのと時々すれ違います。そんな彼らと何回出合ったでしょうか。こちらも3.55キロの周囲を3周、さほど心拍数を上げずに1時間程度で走りきることができました。
今日の課題は長距離走。引き続き2つの池の方に向かい、下池(Lac Inférieur)の周囲を巡ることとしました。こちらは結構観光地化されていて、大勢の散歩客の中を走ることになるので、ストイックな鍛錬には向いていないのかも知れませんが、人の目があるということになるとあまりだらしないスタイルでは走れない、そんなプレッシャーも感じます。そんな中で、金哲彦さんが書いておられるように「丹田」を意識して走ってみたところ、前屈みになりがちだった上体がしゃんと起き、背筋も足も伸びて、何となくランナーっぽいフォームとなりました。そして驚いたのが、前に引っ張られるような感じを受けたことでしょうか。心拍数が80を超えないままで、1キロ5分台前半ですいすいと走っていた自分に驚きました。少しずつ体の方も進化しているようです。
下池を3周したところで20キロの壁を遙かにこえる22.6キロとなり、これにて終了。POLARの心拍計によると、平均して1キロ5.35分で走りきった様子であり、本当かなぁ、と若干疑わしくも思いつつ、なにより走りきったことにつき自分を誉めてあげたくなりました。一度経験しておくと次回からはそれを通過点にすることができる。気の持ちようが随分と違ってきます。錦繍のブローニュの森での充実したトレーニングを終え、帰ってきてしっかり休養しました。

日本のジョギング・マラソン指南本を3冊、CLUB JAPANなるサイトで購入し、それが届いたのですが、フランスの類似の本と大きく違っているのが、心拍計に関する記述が日本の指南本ではほとんど皆無、というところでしょうか。フランスでは運動強度を測るために必須のものとしてどの本にも出ているのと比べると、この違いは特筆に値します。
ちなみに、今回購入した本は次の3冊です。折に触れてじっくり読んでいこうと思います。
「知識